『桐島、部活やめるってよ』が好きすぎる話
私の生涯ベスト映画の一つ、『桐島、部活やめるってよ』
久しぶりの鑑賞を終え、Twitterでは書ききれないと判断したのでここで思いを語ることにします笑
私の『桐島、部活やめるってよ』との出会いは、遡ること7年ほど前。
私は高校2年生だった。その時からすでにドラマオタクではあったけど、あまり映画は観てなかったし、高校生活はわりと多忙だったので、公開当時は映画館に観に行くことは無かった。
映画公開から1年後、ひょんなことから知り合いに『桐島、部活やめるってよ』の原作本をオススメされ、読むことに。
衝撃を受け、これは映画も観なければ!とTSUTAYAに駆け込んだ。
とはいえ、この素晴らしい原作を映画にうまく出来るのか?と半ば疑惑を持ちながらの鑑賞(笑)
結果
生涯最高の映画となったんですよね、はい。
その高校2年の時が初鑑賞、次が大学3年のとき、そして昨日また久しぶりに鑑賞致しまして、、、
正直、あれから年月も経って、私も『学校』という場所からも離れ、『青春』という季節からも遠くなり、、
あと、主要キャストの東出くんも、色々あったりして、、、(苦笑)
前と同じように心に刺さるのかという心配もありつつの鑑賞でした、、、!
が、、、、!!!!!
見事に刺さりまくりましたよね!!!🧐🧐🧐
ということで前置きが死ぬほど長くなりましたが、ここからは『桐島、部活やめるってよ』の魅力を書いていきたいと思います!!!
【①学校という「世界」のリアリティがハンパない】
まずですね、この映画はスクールカーストを描いた作品ってことになってると思うんですが、(確かにスクールカーストを描いてるんだけど)他作品の描くスクールカーストとは一線を画す『リアリティ』があるんですよ。
一つ一つのセリフと場面がほんとにリアル。
例えばこのシーン。
前田(神木隆之介)が一軍生徒の落合モトキにぶつかられて本を落とす。
で、落合モトキは前田(神木隆之介)に謝るんです。
「あ、ごめん」って。
これがチープな作品だと前田(神木隆之介)に「おい、何ぶつかってんだよ」とか言いかねない。それだけ前田がスクールカースト下位なんだって思わせることができるから。
でも本作ではそんなことしないんだよね。
ほんとのスクールカーストってそんなあいつは上位!あいつは下位!って分かりやすいものではなくて、もっと分かりにくいものだと思うんです。
一軍生徒だってカースト下位の人間にぶつかったらちゃんと謝る。だけど多分、誰に謝ったかとかは覚えてないんじゃないかな?
そういう微妙な生徒の関係性のリアリティがすごすぎる。
あと、女子同士の会話とかもすごいリアル。
なんかこの子のこういうとこ理解できないな〜でも毎日一緒にいるけど。って感じの清水くるみ、橋本愛の表情がリアルすぎる。
【②物語の構成とクライマックス】
この映画、何がすごいってやっぱり物語の構成だと思っていて。はじめに金曜日が繰り返され、同じ金曜日をそれぞれの目線で撮ることで人物描写するっていうの感服する😳😳😳
で、そういう感じで物語を進めて、最後屋上のクライマックスに持っていくっていう流れが神すぎると思う。
「桐島が屋上にいた」という噂から、生徒が屋上に押し寄せるシーン。
このシーンは、今まで同じ学校という『世界』にいながらも一度も交わることのなかった前田(神木隆之介)側の人間と菊池(東出昌大)側の人間とが初めて出会った、いわば邂逅とも呼べるシーン(少し大袈裟笑)なので私はいつもここで涙が止まらない😭😭
このシーンは原作に無いけど、このシーンがあることでこの映画がより映画的なものになるし、素晴らしいと思う!!!
このシーンでは、橋本愛が松岡茉優をビンタしたり、前田(神木隆之介)がこいつら全員喰い殺せ!って言ったり、ほんとに全員が感情を剥き出しにしてて、学校という「世界」への閉塞感を取っ払うカタルシスがハンパないシーンなんですよ、、、
【③キャストの豪華さとハマり具合】
この映画、シンプルにキャスト豪華なんですよ。
神木隆之介、橋本愛、大後寿々花、東出昌大、清水くるみ、山本美月、松岡茉優、鈴木伸之、太賀、浅香航大、落合モトキ、、、、
すごくないですか?しかも全員ハマり役で全員素晴らしかったと思う、、、!
特に私が1番印象的だったのは大後寿々花さん。
彼女には、個人的には主演女優賞あげたい。
好きな男が他の女と熱烈キス💋してるのを見ながら一生懸命サックス吹くところとか、まあとにかくどこ切り取っても表情が良くてみずみずしくて切ない😭😭
あと橋本愛ちゃんね、、、美ってこういうこというんですよ。この映画の橋本愛が美しくないっていう人いたら連れてきてください。私が説得するので(?)
で、神木隆之介はやはり神の子なんでしょうな、、、
神木きゅん!とか言ってたらダメやな、神木さん、、
前田役はいくら考えても彼じゃなきゃダメだったと思うわ、、、、
【④好きなシーン厳選】
まあ全編が好きなシーンなんですが、その中でもということで!!!
【⑴橋本愛に休日にバッタリ会った神木隆之介がバイバイしたあと、飲み物を一気飲みするシーン】
シンプルに可愛いし、こういうとき飲み物一気飲みするよなーーってなんか思う
【⑵宏樹(東出昌大)と亜矢(大後寿々花)の2人のワンカット】
ここのシーン、亜矢は宏樹と世界に2人きりになったように感じてるんだろうな
爽やかで切ないめちゃくちゃ良いカットだと思う。
【⑶野球部のキャプテンがドラフトが終わるまでは野球部引退しないっていうシーン】
マジでこの人野球部のキャプテンにしか見えない笑
ドラフトが終わるまでは野球部引退しないっていう、まあ馬鹿といえばそうかもだけど、こういう人ってすごく幸せなんだと思う。
このキャプテンの俳優さん調べたら前いだてんに出てたみたいで!これから売れてくれたら良いな😌
【⑷前田(神木隆之介)と宏樹(東出昌大)が話すシーン】
ここのシーンで、なぜ映画監督にはならないって思うのにこんなに頑張って映画を撮ってるの?と聞かれた前田(神木隆之介)の「時々ね、俺たちが好きな映画と今自分たちが撮ってる映画が繋がってるんだなって思うときがあって〜〜」のセリフとその時の神木隆之介の表情ね。ここは毎回涙腺がやばい。
ほんとに映画が好きな人の表情だし、あんな表情できるのは神木くんしかいない。
【⑤エンドロール】
この映画、エンドロールまで大好きなんです。
まず高橋優さんの『陽はまた昇る』がアツすぎる!
ほんとこの曲なんど聞いたか分かんない😭
私の不遇の学生時代の供養をしてくれるんですか?っていうくらい刺さる歌詞、、、
【最後に】
この映画は確かにスクールカーストを描いていて、だからこそ私のような学生時代に学校がしんどかった人の方が刺さりやすいと思います。
でも、この映画は反面、色んな角度、色んな人間を描いた「世界」に関する物語だと思う。
「世界」は学校にもあるし家族にもあるし会社にもある。そういう意味で色んな人に見てほしい!
あと、やっぱ社会人になってから思うことは、高校生ってすごくキラキラしてる!
教室の隅で息を潜めている子も、クラスの人気者も、部活頑張ってる子も、勉強ばっかしてる子もみんなキラキラしてるよ!そこにカーストとかは無いと思う!
↑こんなこと高校の時は思わなかったから私も歳取ったのかな笑笑
とにかく、この映画を撮った吉田大八監督はじめ、キャスト、スタッフすべての人にお礼が言いたい!笑
ありがとうーーーー!!!!!!
また5年後くらいに見返したいな。
終わり(最後まで読んでくれた人感謝🙇)